次の百年を作るあか牛”つぐも”プロジェクトが始まります



【あか牛】

黒川温泉は、地元農家と連携し、南小国産のあか牛を軸とした循環の生態系を、百年、千年先まで継いでいく “つぐも”プロジェクトを始めます。
 
熊本県阿蘇にある南小国町では、いくつもの地域資源が循環しており、持続可能な生態系を形作っています。
 
1000年以上前から人の手で維持されてきた阿蘇の広大な草原。
あか牛の放牧や野焼きによる草原の維持、畜産や稲作に結びつく草原の活用、その景観や多様性の保全などの循環型農業。
江戸時代中期から旅人を招き入れ、温泉により人々の心身を癒してきた黒川温泉。




このような自然共生の営みが根付く土地にある“景観”、“農業”、“観光”という3つの循環を、あか牛を軸に結びつけること。そのために、南小国で生まれ育ったあか牛を肉にして、南小国の旅館や飲食店でお客様に還元するプロジェクトが“つぐも”です。



“つぐも”は地元の私たちだけではなく、この地を訪れる皆様と一緒に進めるプロジェクトでもあります。黒川温泉を訪れ、湯に浸かり、あか牛を召し上がっていただく──それが地域の経済と雇用、文化を守り、継いでいく“次の100年へ”の一歩となります。


つぐも(TSUGUMO)




つぐも名称について
つぐも【継ぐ牛】

「継ぐ」と「牛(モー)」を意味する造語。地元産の「あか『牛』」で、南小国にある循環の輪を百年後へ『継ぐ』。南小国町におけるあか牛を中心とした資源循環の生態系システムの総称になります。牛の歩みのようにマイペースでありながら、着実に未来へ向かう想いを込めてこの名称としました。

つぐもプロジェクトのあか牛について
つぐもプロジェクトのあか牛は、南小国町で最初から最後まで育てたあか牛です。


●”顔の見える範囲で資源循環を実現したい“という想いのもと、一年のほとんどの期間であか牛を野草地へ放牧し、草原や地元で採れる粗飼料等で育てています。生産者の顔や育成方法がみえることで、トレーサビリティを担保し、安心・安全なお肉としてお召し上がりいただけます。

●あか牛は少人数の地元農家の手で育てるため、急に頭数を増やすことはできません。毎年少しずつですが、黒川温泉や地元飲食店でご提供いただけるように進めております。スピードはゆっくりですが、そのゆっくりとした自然のペースを私たちは大切にしています。

●阿蘇の野草地に放牧し、草や粗飼料を主食とする育成管理だからこそ、その資源には限りがあります。私たちは地域の資源を損なわない規模における需要と供給に基づいた循環の生態系を目指します。



つぐもプロジェクトの活動

〇黒川温泉 あか牛ファンド
現在、日本国内の牛肉消費量において、あか牛の占める割合はわずか0.36%です。高齢化や産業の変化など様々な理由から、年々、あか牛を育てる農家の数も減っています。放牧される牛が減ることは、阿蘇の宝とも言える草原の減少にも繋がりかねません。そこで、あか牛の頭数を増やし、草原を維持する活動に参加する手段として「あか牛ファンド」を立ち上げます。
黒川温泉の加盟店で対象のあか牛プラン・メニューを食べることにより、1食につき50円が事務局に寄付されます。寄附金は、あか牛(雌牛)の購入やPR活動、イベントなどに使われます。あなたの1食が、将来の南小国産あか牛を育て、草原を守ることに繋がります。

(あか牛ファンド詳細はこちら)



〇“南小国あか牛”テイスティング
令和3年2月20日、21日に南小国町で育てたあか牛を黒川温泉でご試食いただく“南小国あか牛”テイスティング(試食会)を開催いたします。当日は、温泉街の飲食店「わろく屋」で、“つぐも”プロジェクトムービーをご覧いただいたあと、“南小国あか牛デコポンシチュー”をお召し上がりいただきます。

(南小国あか牛ティスティング詳細はこちら

by 北山 元