「黒川塾」第2講!テーマは“小国郷の食の循環を知る”



【人材】
令和4年7月14日に実施しました、黒川温泉・次世代リーダー育成プログラム「黒川塾」第2講についてご紹介します。

テーマは、「小国郷の食の循環を知る」です。

 

今回のコーディネーター山本美奈子さん。


まずは黒川温泉のある小国郷にはどんな食資源があるのか、それを知るだけではなくどう価値化させお客様に提供できるか。ご自身が開業された“地熱珈琲”のお話しも例にワークがありました。

 

次に、黒川温泉の取り組みについて旅館組合事務局長の北山元さんよりお話しがありました。


 

黒川温泉では、お客様の旅の目的でもある【地元の美味しいモノを食べる】を考えるだけでなく、【自然資源を守り、維持する事を考える温泉地づくり】を目指しています。

旅館で出る生ゴミを堆肥化し、その堆肥を使って地元農家さんが栽培した野菜を旅館の料理として提供する“コンポストプロジェクト”。

南小国産あか牛の肥育実現と、その肉を旅館で提供し地域資源、地域経済を循環させる“つぐも”プロジェクト。

そして、新入湯手形の売上の1%を環境保全へ還元し、温泉の維持に繋げる。

これらの取り組みをわかりやすくお話しいただきました。

 

~きよらカアサへ移動~

 

?SMO南小国の取り組みについて安部浩二さんにお話しいただきました。


SMO南小国では、“物産館直営農園プロジェクト”、“地域景観の維持”、“移住、就農希望者と地域のリソース”等に取り組まれています。

この直営農園プロジェクトに黒川温泉コンポストプロジェクトが関わっています。

黒川温泉が先進的にしている事で、SMOが広められるように全力で取り組んでいきます!との事。

 

地元野菜を使ったきよらカアサのお弁当についても管理栄養士の丸埜侑紀子さんにお話しいただきました。


物産館に並んでいるすばらしい地元の食材を食べられる!

そんな役割のレストランを目指し、黒川温泉と一緒に食の文化を広められたらとの事。



塩分控えめに、生活習慣病の予防に、と思いを込めて作られているお弁当は格別でした!

山本美奈子さんより:自分の旅館だけでなく、地域の資源に目を向けて、地域を盛り上げていく事が大切である。自社だけでは取り組めない事も、視野を広めることで発展していくのだとお話しがありました。

 

~井野農菜園さんへ移動~

 

黒川堆肥を使ったトマトを栽培された、若手トマト農家の井野航輔さんにお話しいただきました。


黒川堆肥を使って栽培した結果や、提案も含めた報告書をいただき、わかりやすくお話しいただきました。



今年の黒川堆肥を使って育っているトマト。このトマトは黒川温泉旅館組合がトマトジュースにします!

 

~佐藤勝明さんの農園へ~

 

循環型農業をしておられる佐藤勝明さんにお話しいただきました。


佐藤さんは、あか牛の肥育と、フンを肥料に変えて農業もされておられます。

放牧されたあか牛、堆肥製造現場、ビニールハウスを活用した牛小屋を見学しました。



野菜が美味しいのはこの環境だからできる。それをきちんと発信する事が大切で、いろんな農家で循環できればいいと思っているとの事。

 

べっちん館に戻って今日1日の振り返り





普段からお客様に提供しているあか牛ってどんなお肉なの?今日の研修で知識が深まりました。

 

最後に研修部長の後藤麻友さんより


SDGs、サスティナブルというキーワードは世間にだいぶ認知されてきていますが、

「そもそもこの地域では、資源やヒトが循環する機能が昔からあるのではないか。」

と私は感じました。

そして、黒川温泉では更なるステージへのステップとして、新たな活動をしている事は本当に誇りに思います。


最後に、

「リーダーには人に伝えていくという責任がある。」

というお話がありました。

1人の力や声は小さいかもしれませんが、広めていくうちに大きな力、声になるのだと実感できる研修でした。

 

(撮影/北山元)

by 後藤 麻友