押戸石の丘
2018.07.05 / 見る・体験する
(黒川温泉から車で約25分)
押戸石の丘に行くためには「マゼノミステリーロード」という農道を通ります。なんとも気になる名前が付い た道ですが、ミステリーという名が付くくらいこの押戸石の丘には不思議がいっぱいあるのです。
ここは波打つなだらかな草原の丘が連なっており、遠くには阿蘇五岳やくじゅう連山が見えます。27万年前か ら9万年前の間に4回もの巨大噴火を起こした阿蘇火山の火砕流が作り出した地形です。見渡す限りの丘は毎年1 回の野焼きを行うことでこの草原を維持しています。野焼きの際は容赦なく木々も炎の中です(笑)
押戸石の丘は有料です(時間によっては無人ですが、受付で料金を払えば何時に入ってもいいそうです)。こ こにきたらまず受付でパンフレットを貰って、方位磁石を借りましょう。そこから10分ほど歩けば巨石群があ る見晴らしの良い丘に登りつきます。
「方位磁石は何のために?」そこがミステリーの始まりです。なぞの答えはパンフレットに書かれているので ぜひ確認してほしいと思います。
まわりの丘には巨石が見当たらないのに、なぜか押戸石の丘だけに巨石があるというミステリー。 巨大な鬼が石を持ってきてお手玉をして遊んでいたという昔話があるそうですが、シュメール文字の調査を依頼 したことをきっかけに、現在は色々なことが明らかになっていきます。世界最古のくさび文字(シュメール文字) が石に刻まれているとか、石に方位磁石を近づけると針が振れる磁気を発している石があるとか、日時計の働 きをしていた挟み石があるとか、祭壇に使われていたと思われる石が太陽の道の線上にあったとか…。
そのような事実から、これらの巨石群は人工的に配置された列石遺構であり、先史時代の巨石文化遺跡である ということが認証されているとのことです。祭りごとに使われていた場所ですから、やはり何かしらのパワーが あるのでしょうね。
また、押戸石の不思議岩のひとつである「はさみ岩」は、夏至は岩の隙間から太陽が昇り、冬至は太陽が沈む 地点になっているそうです。夏至の前日は日の出待ちをする人たちが夜から泊まり賑わうと聞いています。
押戸石の丘には「草泊まり宿泊体験(有料)」というのがあります。草泊まりというのは、むかし山中で採草 する期間、家に戻らず野営したススキで作った小屋を指します。押戸石にある草泊まりは立派な小屋で、中には 囲炉裏もあります。ここを使わず自分で用意したテントで寝ることも可能だそうです。夜は真っ暗になるので満 天の星空をお楽しみいただけます。
パワースポットでもあり、ミステリースポットでもある押戸石の丘では、早朝瞑想やヨガが行われることもあり ます。噂では夜な夜なUFOと交信する団体がいるとかいないとか…。
ここって実はSF映画のロケ地になったことがあります。実写版映画「進撃の巨人」なんです。あまり知られて いないのか、興味を持つ人が少ないのか、聖地めぐりと称して来る人は少ないようですね。
不思議がいっぱいの押戸石にパワーをもらいに遊びにいかれてみてください。
押戸石の丘
住所/〒869-2403 熊本県阿蘇郡南小国町中原511
電話/0967-42-1444
営業時間/8:30-17:00(スタッフがいます)*表記以外の時間でも入ることはできます。
料金/200円
定休日/なし
駐車場/30台
公式サイト/押戸石の丘